スパイクスイング3分類#2

アタック

本記事ではスパイクスイングの動作についてそれぞれ手順を追って丁寧に解説していきたい。コマ送りの画像と文章を順番に照らし合わせながら読んでいただけると幸いである。

サーキュラー・アーム・スイング(circular arm swing)

1. 体幹の右方向への回旋運動を起点に、右手のテイクバックが行われる。
2. 体幹の右方向への側屈運動により、右手のテイクバック動作がさらに大きくなり、右肘が下がる。左手は落下してくるボールに向かい、上方へ突き出している状態。この際、両肩と右肘はほぼ一直線上に位置する。
3. テイクバックの完成からボールヒットに向かうプロセスに入る。体幹の左方向への回旋・側屈運動がスタート。これらの運動に連動し、右手はスイング動作に入る(体幹の動きに腕が振られる)この際、右肘はやや前方上方へ移動。
4. 体幹の回旋・側屈運動に連動しスイング動作は加速する。この際、右肘はさらに前方上方へ移動。体幹の左方向への側屈運動によって左肩は下がり、右肩は上がっていく(打点が高くなる)。
5. スイング動作の加速度最大、かつゼロポジションでボールヒット。
6. ボールヒット後のフォロースロー。ヒット後、腕は脱力状態。

ボウ・アンド・アロー・アーム・スイング(bow and arrow arm swing)

1-2. 両腕を前方向に向かって高く振り上げる(この動作によってテイクバックの完成は遅れる)。
3. 振り上げた右腕をちょうど「弓矢を引くようにして」後方に引いてテイクバックを完成させる(当テイクバックでは側屈運動は起こりにくい。その代わりに後屈運動が付加されることがある)。
4. テイクバック動作完成後、ボールヒットに向かうプロセスに入る。今度は、体幹の左方向への回旋運動と(前屈運動)がスタートする。これらの運動に連動し、右手はスイング動作に入る。
5. 体幹の回旋運動と(前屈運動)に連動してスイング動作は加速。この際、右肘はさらに前方へ移動。スイング動作の加速度が最大かつ最高打点で、最もパワー発揮が可能なゼロポジションでボールヒット。
6. ボールヒット後のフォロースロー。ヒット後、腕は脱力状態である。

ストレート・アーム・スイング(straight arm swing)

1. 両腕を前方向に向かって高く振り上げる(この動作によりテイクバックの完成は遅れる)。
2. 体幹の後屈運動と並行して、右手のテイク・バックを行う(体幹の回旋動作が伴わないため、テイクバック動作は小さくなる)
3-6. 後屈運動の反作用としての前屈運動と並行して、右手をボールに対してまっすぐに振り下ろす。

次は、それぞれのスパイクスイングの特徴について解説していきたい。

Saika Yuta
written by

1987年生まれ。小学1年でバレーを始める。小·中学校時には計4回全国大会に出場。中学3年時は香川県代表の主将としてJOC出場。高校では、進学校にて春高出場を目指す。大学進学を機にバレーから離れるが高校教員となりバレー指導に没頭するように。そんな日々の中、バレー選手になるという夢を諦めきれていない自分に気がつき、教員を辞めバレー選手となるためドイツ·ベルリンへ。生活基盤が整い始めた矢先、息子が大怪我をして急遽帰国。息子の回復後は北海道へ移住しクラブを設立し、コーチングを生業とするように。その後、縁あって仙台市を拠点に活動するリガーレ仙台(当時:V2リーグ)のヘッドコーチに就任。ワンシーズン指揮を執る。2024年7月より、シンガポールの育成クラブにてコーチング活動に従事。

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