ゼロ・ポジション(zero-position)は最高のパフォーマンスを出す身体に優しい位置である

ゼロ・ポジション。

前記事、「かぶる」から考える。の記事にも登場した用語ですが、これはバレーボールに限らず他のスポーツにおいても用いられることが多く、誰もが知っておくべき知識だと言えます。まずは、ゼロ・ポジションが一体何を指しているのかイメージしてもらうために動画をご覧いただくのが最も有効だと思います。

ゼロ・ポジションという言葉を初めて聞いたという人にとっても分かりやすく解説している動画です。まずはご覧ください。

いかがだったでしょうか?この動画を見てもらうことで自分のゼロ・ポジションがどのあたりなのかを分かってもらえたのではないかと思います。

ゼロ・ポジションたる所以

では、なぜ「ゼロ・ポジション」と呼ばれるのでしょうか?スポーツコーチングをする方にはぜひとも知っていただきたいところです。「ゼロ・ポジション」と呼ばれるには2つの所以があります。

上腕骨(じょうわんこつ)と肩甲棘(けんこうきょく)の角度がゼロ(0)度

肩甲骨の後ろ側に肩甲棘と呼ばれる出っ張りがあります。上記の図で赤く示したところです。そして、この肩甲棘と隣接する上腕骨がちょうど平行になる(角度が0度になる)位置があります。その位置のことをゼロ・ポジションと呼んでおり、「ゼロ・ポジション」の名前の所以でもあります。

肩関節周りのインナーマッスルの筋緊張がゼロ

肩関節周りにあるインナーマッスルの筋緊張がすべてゼロとなり、上腕骨に外旋や内旋といったひねりのストレスがない位置が存在します。その位置のことをゼロ・ポジションと呼んでいます。肩を安定させるインナーマッスルは、前面に肩甲下筋、上方に棘上筋、後面に棘下筋、小円筋という筋肉が存在し、これらの筋肉はゼロポジションでは筋緊張がゼロの状態となり、肩関節は安定します。

ゼロ・ポジションの効能

さて、ここまで「ゼロ・ポジションとはどこか?」「なぜ、ゼロ・ポジションと呼ばれているのか?」という点について書いてきましたが、一番重要なのは「なぜ、ゼロ・ポジションなのか?」という点ではないでしょうか。

ここでは、スポーツにおけるゼロ・ポジションの効能を大きく2つに分けて解説していきたいと思います。

パフォーマンスの最大化

ゼロ・ポジションを一言で言うと「最も脱力し、かつ安定したポジション」と言えるでしょう。このポジションから繰り出される運動動作は、大きなエネルギーを生みながらも、非常に安定したものとなります。

野球でいう投球のリリースポイント。

バトミントンでいうスマッシュのヒットポイント。

バスケットボールでいうシュートのスローポイント。

バレーボールでいうスパイクのヒットポイント。

これらすべてをゼロ・ポジションにすることで、パフォーマンスを最大化することができます。どのスポーツにおいても一流と言われるアスリートはゼロ・ポジションをとるのが非常に上手です。私が特にゼロ・ポジションの取り方が上手だと思うのは先日引退したイチロー選手です。彼のレーザービームはもはや芸術だとさえ思ってしまいます(下記、動画をご覧ください)

「イチロー=肩が強い」という文脈で語られることが多いように思いますが、私は身体の使い方が最適化されているという表現のほうがしっくりきます。

故障が起きにくい

先に述べた効能にも重なる部分がありますが、要は脱力している、かつ安定しているポジションということですから、当然ながら身体にかかる負担は少ないと言えます。

常に筋緊張のある状態でパフォーマンスしているのとは雲泥の差です。これが10年、20年と積み重なるとどうでしょうか。間違いなくゼロ・ポジションをとれるアスリートとそうでないアスリートの間には大きな差が生まれることでしょう。

またイチロー選手の話に戻ってしまいますが、彼が長年世界トップレベルで故障なくプレーしてきたことにも、ゼロ・ポジションは関係していると私は思っています。

まずは、ゼロ・ポジションの感覚を

最後に。

色々と知識を詰め込んでみても自分の身体で「ゼロ・ポジション」を体感できなければ意味はない。 私はそう思っています。

まずは、ゼロ・ポジションの感覚を身につける練習として、投球練習をすることをお勧めします。 投球動作から入るのが最も難易度が低いのではないかと考えています。下記の動画を見てもらえると実際の投球動作をイメージしてもらいやすいかと思いますのでどうぞご覧ください。

コメント

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