Profile
Person who wrote this article

ライフ・ワークはバレーボール探求。本サイトでは、バレーボールに関する情報を発信しています。また、バレーボール・アカデミーの経営・コーチングをしています。

【資格】国際バレーボール連盟(FIVB)公認コーチ Level2/日本スポーツ協会 コーチ4/バルシューレジャパンC級指導者/中高教諭1種免許(英語)

Saika Yutaをフォローする

イングランドのサッカー協会に学ぶコーチング・ファンダメンタルズ

イングランドのサッカーを統括する国内競技連盟であるザ・フットボール・アソシエーション(The Football Association)が提唱している『DNA COACHING FUNDAMENTALS

深く感銘を受けたのでここに記事として残しておきたいと思う。

DNA COACHING FUNDAMENTALS

『DNA COACHING FUNDAMENTALS』とはイングランド国内におけるすべてのサッカー・コーチが守るべきだとされるコーチング原則12箇条を指す。コーチングをする際には、ここに挙がっている12個の原則を守りましょうというものである。

この原則について最初に次のように説明がなされている。早速見てみよう。

The DNA coaching fundamentals will provide a consistent framework for the design and delivery of all England coaching sessions. All England training sessions are designed around the following core principles:

イングランド・サッカー協会HP

「DNA COACHING FUNDAMENTALS」はイングランド国内すべてのコーチング・セッションのデザインと運用のため、一貫した枠組みを提供している。イングランド国内におけるすべてのトレーニング・セッションは次に掲げられる主原則によってデザインされるものである。

『DNA COACHING FUNDAMENTALS』12箇条

それでは、コーチング原則12箇条の中身を見ていこう。

できるだけ頭に入りやすいように私なりの解釈も入れながら意訳している。この点についてまずはご了承いただきたい。

スクリーンショット 2021-03-11 14.28.14を拡大表示
<DNA COACHING FUNDAMENTALS>
1. いつでもプレーヤーにはポジティブで熱意を持った姿勢で関わる
2. 各セッションの内容よりも、セッションでの狙いや目標を指導するグループに理解してもらう
3. 可能な限りすべての練習と各セッションの中にトランジションの要素を含める
4. 実際のゲームに関連づけられた練習を行う
5. 各セッションすべてが連結し、活性化され、かつ実際のゲーム・デモンストレーションであり、統合されている状態を目指す
6. 練習のデザインとプレー時間最大化のために、包括的アプローチを採用する
7. トレーニング中に可能の際はいつでもゲーム形式を採用する
8. FA※1が提唱する『The FA's 4 Corner Model※2』を用いてまんべんなく評価し、それを運用する
9. 指導グループの必要に応じて多様なコーチング・スタイルを取り入れる
10. 多くの決断を伴うプレーをプレーヤーができるように練習を発展させていく
11. プランニングと振り返りを行う際にはそれぞれ等しく時間をかける
12. すべてのセッションでボールを扱っている時間を最低70%以上に目標設定する

※1. The Football Association(イングランド・サッカー協会)
※2. イングランド・サッカー協会が提唱しているプレーヤーの発達を包括的に捉えるためのフレーム・ワーク。プレーヤーの発達を『テクニック・フィジカル・メンタル・社会性』の4つの視点(コーナー)から包括的に捉えている。そして、それぞれの要素は他の視点から独立して機能することはなく、相互関係・相互作用の関係にあると考えている(下記画像参照)。

スクリーンショット 2021-03-12 8.23.42を拡大表示

『DNA COACHING FUNDAMENTALS』というガイドライン

本記事で紹介した『DNA COACHING FUNDAMENTALS』を一通り読み終えたときにある種の感動と畏敬の念さえも覚えた。

コーチングを行う上で重要だと考えられることは枝葉的な要素も含めれば本当に無数に存在するだろう。そして、コーチによってもそれらは違っていて、重なり合う部分もあればそうでない部分もあるだろう。

しかし、そうした無数にあるコーチングを行う上での重要なことを数え上げ、最終的に12個の原則として落とし込むには、膨大な時間の議論や研究がなされたというのは想像に難しくない。さらに、これらを国の指針として明示して世界(インターネット)に公開しているのだから、その覚悟たるやいかなるものであろう。

この12個の原則は、この先10年、20年先のイングランド国内のサッカーの未来を創り出すコーチたちへの贈り物(ガイドライン)になるはずだ。彼らへのプレゼントである。

我々、日本のバレーボール・コーチたちが、世界の他競技から学ぶべきことは山ほどあるだろう。今回、紹介した『DNA COACHING FUNDAMENTALS』はその一つと言えるだろう。

コーチは学びを辞めた瞬間からコーチではなくなる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました